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2011年01月24日

TPP参加による影響を考える

◆私は菅政権の政策には反対することが多いのだが、TPPへの参加に
  関しては賛成である。

◆日本が経済的な地位を維持するためには、これに乗り遅れることはで
  きない。

◆しかし、これに対しては農業者や農業団体からの反対が強く、政府民
   主党も野党自民党も決断を下しかねているのが現状である。

◆反対する者は、TPPへの参加で安いコメが入ってきて日本の稲作が
  壊滅的な打撃をうけ、農業が成り立たなくなり、食糧所自給率がさらに
  低下し、食糧安保上問題があると主張する。

◆ここでは、@TPP加入が米農業に与える影響、A食糧自給率と食糧
  安保、BTPPの地方への影響について論じてみよう。

@TPP加入が米農業に与える影響
 日本のコメの消費量が700万トン前後に対し、コメの貿易量は2700万
 程度あるが、日本人の食べるジャポニカ米の貿易量は少なく、TPPで
 貿易自由化されても、輸入がすくに急増することはない。しかし、商社や
 海外資本が海外で農地を取得し、日本向けの輸出米を生産すれば、日
 本の農家は現状では競争に負け米作から撤退することは避けられない
 事実である。しかし、それまで最短5年程度の余裕はあると思われる。

A食糧自給率と食糧安保
 食糧自給率は日本の安全保障と何の関係もない。例え食糧自給率が
 100%以上あっても海上封鎖されれば日本では農業はできず無意味な
 ものとなる。
 日本の全ての農業は米作も含め、原油等の海外資材がなければ成り立
 たたず、わざわざ税金を使い食糧自給率を上げる意味はない。
 海上封鎖というような極端な例でなく、「世界的に食糧不足になった場合、
 日本に食糧を輸出してくれる国がなくなる。だから食糧の自給が必要だ。」
 という意見があるが、その場合、コメだけ自給していれば大丈夫かというと、
 そんなことはない。むしろ、それを心配するなら、総合商社を活用し、海外
 に農地を取得し、日本向け食糧の確保を図るのが正しい対策である。
 いずれにしろ、食糧自給率などというのは、農水官僚が生き残るためにでっ
 ちあげたものにすぎず、何の意味もない。
 
BTPPの地方への影響
 唯一無視できないのは地方の社会や経済への影響である。地方経済に
 おいて農業の占める重要性は高い。評判の悪い農協(JA)も地方にとっ
 ては貴重な就職口である。実際、地方における勤め先の中で公務員、地
 方金融機関、JAの占める割合は非常に大きい。
 また、農業は地方の基幹産業であるだけでなく、地方の企業も支えている。
 地方企業には農産物を加工している企業も多いし、兼業農家を雇用する
 企業は安い労働力を活用できる。
 地方の農業が壊滅すれば、地方に住むことはできず、一層過疎化がすすむ。
 東京に住む評論家の中には、「地方に住めなければ東京にでてくればいい。
 東京で働けないのは能力が無いからであり、それは自己責任だ。」という
 ような暴言を吐く人物もいる。しかし、地方が過疎化して東京圏や名古屋圏、
 大阪圏だけに人口が集中して、日本国が成り立つと考えているのだろうか。
 山林や対馬のような島についで、日本各地の田舎がすべて、外国に買い占
 められ、日本という国は武力行使を待たずして侵略されてしまうだろう。
 昔、地方にオウムが集サティアンをつくったが、今度は外国人がッ同様の施
 設を作ることになるだろう。

C地方対策
 地方に人が住み生活を営むためには産業がなければならない。TPP導入で
 地域の重要産業である農業が全滅しないためには、競争力のある農業を
 地域の産業として育成するしかない。
 これは農家を保護することとは別である。競争力の無い農家は全て農業から
 離れてもらわなければならない。その代わりに彼らが働くことのできる競
 争力のある近代的な農業を育成するのである。
 品質面において、輸入が自由化されても、日本の農業には競争力のある分野
 は決して少なくない。今の無意味な農政がその発展を阻害している。再度言
 うが今の農家を保護する必要はない。競争力の無い農業を営む農家は農業
 から離れ、競争力のある農家、企業が農業面でより競争力を高められる政策
 を取るべきである。そのためには昔日本が産業育成のために多額の税金を
 つぎこんだように農業産業育成のためにより多くの税金をつぎ込むべきである。
 また、農業をしない農地は安価で競争力のある農業企業家の手に渡るように
 しなければならない。

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posted by ドクター国松 at 14:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | TPP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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