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2010年12月01日

混迷する民主党の法人税引き下げ

日本の法人税何時は高すぎる、という財界の要望に応えるために、
民主党が法人税率の5%引下を検討しているが、その内容が例に
よって漂流している。

法人税の5%引き下げには1.4兆〜2.1兆円の財源が必要になる。
経産省は減価償却制度の見直しや繰越欠損金の使用制限などで
約5000億−6000億円程度を確保するつもりだが、見合いの財源を
確保するのは困難である。

また、政府税調はナフサ免税の課税化や研究開発減税の縮小を打ち
出している。

しかし、これらは本末転倒である。法人税率の引下はそれ自体が目的
ではなく、企業が日本国内で投資や雇用を増加させることを狙ったもの
である。

繰越欠損金と利益との相殺可能年限を制限したり、減価償却期間を
長期化することは、企業の投資にとってはマイナス要因となる。

ナフサへの課税などは目的から見ればとんでもない愚行としかいいようが
なく、さすがに民主党内部でも反対がでて見送られることになりそうである。

財源調達のめどがたたないため、
政府税制調査会は法人税実効税率の
5%引き下げについて、下げ幅を縮小する方向で検討を始めた。

財務省がからむとよくあることだが、財源確保のために、本来の目的が
見失われてしまう。

元々、法人税引き下げには国内投資を誘引する力はなく、そんなに財源が
無いなら、現状のままの方が企業にとってはましである。

国内への投資や雇用を増加させるのが目的であれば、税率は現状で
据え置き、投資減税や雇用減税を充実すべきである。





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posted by ドクター国松 at 13:40 | Comment(0) | TrackBack(0) | 民主党 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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