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2010年08月17日

話せばわかるという幻想

いつの頃からか、日本人は不思議な幻想を抱いている。

話し合いで何でも解決できるという根拠のない幻想である。

この幻想は相当根強くはびこっており、軍備不要論者の論拠になっている。

曰く「日本が中立を守り、非武装であればどこからも攻撃されない。だから、
   日米安保条約は不要であり、自衛隊もいらない。」
という如くである。

警察が機能している日本国内で、家には鍵をかけるにもかかわらず、警察の
ない国際社会では、何も備えなくても安心だと考える能天気さ。

どんなに議論しても、問題が解決しないことは、国会中継を見れば明白である。
最後は数の力で決着をつける。

国際社会では、多数決で決着をつける機関が無いので、最終的には実力行使
になる。戦後も実力行使された多くの事例を目にしながら、日本だけは大丈夫
と考える、思い込み。

話せばわかるのなら、5.15事件で犬養首相は殺されなかった。今も昔も話しても
わからないことはわからないのである。

人は生まれも育ちも違う。判断の基礎となる能力も知識も異なる。話し合えば互いの
理解が深まることは多いが、わかりあえないことはどんなに話し合ってもわからないので
ある。

互いにわかりあえないこともあると理解し、その上で結論をどうだすか、決定的な対立
に至らないためにどうするか、

これを考えることが知恵である。

何の根拠もない幻想に頼り、個人であれば社会へ、国家であれば国際社会へのりだせば
必ず手痛い教訓を得ることになる。

早く、日本人も15歳レベルの精神年齢から成長する必要がある。






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posted by ドクター国松 at 14:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日本人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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