融資を受けにくい中小零細企業を対象に融資する銀行として、鳴り物入りで設立されたが、一般銀行が
中小企業融資に乗り出したため、競争に敗れ融資が減少し、それをカバーするために商工ローンの
債権買い取りに手を出し、ついには違法行為に及んだというのがその原因である。
どこの銀行でも融資できるような優良企業に対してだけ融資しているからそんなことになる。
本当の審査能力があれば他の銀行に負けることはない。
よく、貸金の需要が無いから、融資が増えず、債権で運用せざるを得ない、と銀行は言うがそれは大ウソである。
実際のところは、資金需要はいくらでもあるが、銀行が好きな前向きの資金需要が少ないだけである。
後ろ向きであっても、回収できる資金需要はいくらでもあるのだが、銀行の審査能力が無いため、十分な担保の
ある先でないと融資できないだけである。
審査能力があれば、担保の十分でない中小企業に貸し出し、回収することができるのだが、最近の銀行の審査
能力の低下はどうしようもない。また、ロクな知識の無い金融庁の検査官の杓子定規な検査が銀行の融資を妨
害している面も無視できない。
都銀の一部は中小企業向け貸し出すを増やすのに、融資担当者の能力低下をカバーするのに、コンピュータに
よる審査システムを導入し、多額の不良債権を生んだ。
融資審査の第一は提出された財務指標の真偽を判断することであるが、それを怠り提出された財務諸表の数値を
そのまま信じ、コンピュータに入力し融資の是非を判断しているようでは、不良債権が増えるのは当然である。
日本の経済を回復し雇用を維持するには中小企業の安定が必要であり、そのためには資金が安定的に供給される
必要がある。
折角の国民の貯蓄が銀行によって企業に融資されず、海外の債権に流出することは国家的な損失である。
銀行と国はもっと銀行員の審査能力の向上に努めるべきである。
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