4月には6月30日返済予定であった米国とカナダ両政府から受けた500億ドル
(約4兆6500億円)を超える公的資金のうち、同社株式に転換されずに残って
いた58億ドル分の融資を全額返済したと発表し、5月11日にはブルームバーグ
がGMは、自動車ローン事業に再び参入する可能性があると伝えている。
破産法適用時には約1760億ドルもの負債(2008年売上1186億ドル)を抱えていた
GMは何故わずか1年でここまで復活できたのか。
再建方法を単純化して書けば次のようになる。
アメリカ・カナダの両政府が資金支援し、過半数の株式を握る新会社を設立する。
その会社にGMの優良資産を売却する。負債については1760億ドルのうち480億ドル分
を継承する。
残りの資産と負債は旧GMに残し旧GMは清算する。
成功の秘密は負債を大幅にカットしたことと、旧従業員への福利厚生等を新GMに引き継がず
カットできたことにある。
まともに負債を返済していては、このようなスピーディな回復は不可能である。
企業は勿論、国でも地方自治体でもそうだが、再建には負債切り捨てのスキームが不可欠
である。
ギリシャ問題が難しいのは、共通通貨であるユーロを使用してるために、国の政策に制約を
受けるからである。
国の破たんは別に珍しいことではなく、一旦破たんしてもロシア等の例でわかるとおり比較的
短期間で復活している。要は債務の踏み倒しができるか否かが短期間での再生が可能かどう
かを決定する。
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