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2009年10月20日

アメリカに核先制不使用を迫る愚行

 岡田克也外相は18日、京都市で講演し、米国による核兵器の先制不使用宣言について「日米間でし  
 っかり議論したい」と語り、米側に不使用宣言をするよう働きかける考えを示した。

 しかし、これで日本の安全は保てるのだろうか。日本の安全がアメリカに依存していることは周知
 の事実であり、その重要性は冷戦時代より現在の方が格段に増している。

 冷戦時代には、あまり注目されなかった中国、台湾、韓国、ロシアとの領土問題が、互いの国で
 重要な問題として認識されていることが、その証拠の一つである。

 中国や韓国で時々燃え上がる反日運動も冷戦時代にはなかったものである。当時はアメリカとソ連
 という、トップ同士の対立が際立っており、それ以外の対立はその中に埋もれており表面化されな
 かった。

 世界で起こっている民族対立も当時は抑圧され表面化していなかった。しかし、今は地域間の紛争が
 表面化する時代であり、憲法で戦争を禁止している日本はアメリカの軍事力に国の安全をたよらざる 
 をえない。

 そして、核はアメリカの軍事力の重要な要素であり、日本の近くには北朝鮮と中国という核保有国が
 ある。

 現在、核保有国で先制不使用宣言をしているのは中国とインドの二カ国だが、それぞれ平和追求
 以外に戦略的な理由がある。

 まず、中国の仮想敵国はなんといってもアメリカである。アメリカと中国が戦争になったとして、
 中国が核による先制攻撃することは今後はともかく、現時点では戦略的にありえない。
 戦争はアメリカが中国に侵攻し、国内で中国が迎え撃つ形になる。この場合、中国にとって重要
 なのは、アメリカに核を使用させないことであり、この意味で、自らが核先制不使用を宣言する
 ことは、アメリカの核先制使用を思いとどまらせる効果を有する。

 インドもしかりである。強引に核開発を強行したインドがその既成事実を世界に認めさせる
 方便の一つとして、先制攻撃不使用を宣言したにすぎない。

 日本がアメリカに核先制不使用宣言を迫ることは、もはや、日本がアメリカの核の傘に入らない
 ことを意味する。

 核攻撃で日本が破壊されてから、アメリカは対策を考えればいいことになる。

 核使用を伴う戦争においては、国土が大きく、リベンジ攻撃ができる国が生き残る。
 国土の小さい日本は、東京、大阪、名古屋、札幌、福岡に核攻撃を受けた後、仮にアメリカが
 北朝鮮を攻撃したとしても、復興することができるだろうか。

 金正日は信頼に値するので、自国が破壊される危機をおかしてまで日本を核攻撃することはない、
 と岡田大臣は確信しているのだろうか。

 独裁者というものは、国や国民より、自分の信念を優先することは、過去の歴史が証明している。

 危険の多いこの時代に、自国の防衛にマイナスの行動をとることを容認することはできない。

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posted by ドクター国松 at 14:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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