ようやくアメリカとヨーロッパ各国は、SWIFTからロシアの特定の銀行を締め出す措置を実行することで合意した。
しかし、全ての銀行ではなく特定の銀行である。これにはヨーロッパ各国が原油、ガスで致命的なダメージを被らないように配慮された為と言われている。
ヨーロッパ各国は日ごろから理想主義を掲げ、人権や自然保護の面できれいごとを並べていたが、それはあくまでも自分たちに余裕があり安全な場所から他人事として見れる場合だけであることが明らかになった。
ロシアの行為は明らかに不当であり、他来なら欧米各国は武力介入を辞さないケースである。しかし、相手がロシアではリスクが大きすぎると判断したのか、最初から武力介入を放棄した。
また、原油やガスについてもヨーロッパが掲げる温暖化ガス排除という主張を貫くなら、いい機会であり徹底的にロシアの貿易を遮断することで、自然エネルギ比率を高めればいいのだが、自国経済へのダメージを恐れそれもできない。
欧米、特にヨーロッパは日ごろから理想主義をかかげきれいごとを世界に発信しているが、いざ自分の身に危機がふりかかるとなると、都合よく建前と実益の妥協策をさぐる。
これが欧米の唱える理想の現実であり、自国は自分で守るしかないという教訓を今回のウクナイナの事例は日本に教えてくれている。